「昔日の客」を読んで
2011-09-19


「昔日の客」
  関口良雄著
禺画像]
 全然知らない人ですが
タイトルの言葉と本の装幀の美しさ、さわり心地の優しさに
2200円と言う定価に手がしばし逡巡しつつ、
うきうきわくわくドキドキ買った。
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 (↑後ろ表紙)
 東京大森の古本屋「山王書房」店主の随筆集。
古本屋でなかなか手に入らないけど読んでみたい人が多く
高値になっていると言うので
心を痛めたご子息、奥様、夏葉社の島田潤一郎さん等が
平成22年に32年ぶりに復刊された本のようです。
 筆者は大正7年生まれで、
多くの有名作家との交流も魅力ですが
「最後の電話」って小話に著者の魅力を感じた。
 入院している作家の尾崎一雄を見舞いに訪れた時、
何か面白い話はないかと問われ
奥さんが厠に入っているときの音が
哀切限りない響きに聞こえたと言うくだり、、、、。

「女房のゆばりの音や秋深し」
 関口さんの優しさ、強さ、、太さ、切なさ、
ちょっと感じるエロチズム(艶味)が
何とも魅力的に感じられた。
 全く偶然出会えた、心地よい本だった。
 
 さて、今年1月、
友だちの最後の残りお蔵、着物生地で、
単衣の着物を頼んでいたのが
「出来上がったから取りにおいで」
言うことで行って来た。
生地代2万円、仕立て代1万円で作っていただいた
私最後の新調着物。
なぜうまく着られもしない着物にこだわるか。
自分でもよく解っていないけど、
大切にしたい感性が隠されている気がするからかしらん??
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しかし、あまりの蒸し暑さに我慢できず、
汗染みがつくのも気になって、着付け練習だけで
すぐ脱いじゃいました。




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